ディスプレイ広告のAIによる自動化

おはようございます、古田です。

先日のブログにも書きましたが、AI経営をずっとやろうと思っています。

AI経営とは何かというと、売り上げを立てたり、広告を回したり、お金の流れを判断したりといった意思決定の一部を、AIと自動化の仕組みに任せていこう、という考え方です。

何から手をつけていくかを考えたとき、やはり最初は売り上げを立てるところ。
そのためには集客が必要で、その中でも比較的結果が見えやすいのが広告です。

さらに言うと、今いちばん手応えを感じているのがディスプレイ広告のAIによる自動化です。

ディスプレイ広告とは、画像や動画などが画面上に表示される広告で、主にMeta、Google、Yahoo! などが中心になります。

このディスプレイ広告は、AIを使うことでクリエイティブの生成がほぼ自動で行えるようになってきました。

特にGoogleのGemini 3は、広告クリエイティブとしてそのまま実運用に近い形で使えるレベルまで来ていると感じています。

これまでは、広告クリエイティブを自分で作ったり、デザイナーさんに依頼したりしていましたが、それに比べると、コストはかなり抑えられるようになりました。

感覚的な話にはなりますが、動画も画像バナーも、これまでの おおよそ1/100程度のコスト感で作れる印象です。

1本の動画、1枚のバナーを作るための心理的・金銭的なハードルが、明らかに下がりました。

その結果、これまでは資本力のある企業でないと難しかった「大量にクリエイティブを作って試す」という行為が、現実的な選択肢になってきています。

これは、かなり大きな変化だと思っています。

テストの考え方自体は、AIというよりも自動化に近いです。

判断指標として見るのは、表示回数に対するクリック率(CTR)。
どれだけ表示され、そのうちどれだけクリックされたか、という数字です。

流れとしてはシンプルで、

  • クリエイティブを生成する
  • 広告でテストする
  • 成績の良いものを残す

この繰り返しです。

出口調査のようなイメージで、だいたい3,000〜5,000回ほど表示されると、ある程度の傾向が見えてきます。
そこで一度テストは区切りとします。

その中でCTRを計測し、「この切り口は反応があるのか」「あまり刺さっていないのか」を判断します。

もちろん、CTRが高いからといって必ず売れるとは限りません。
ただ、初期段階で「世の中が反応する切り口かどうか」を見極める材料としては、十分に使える指標だと考えています。

どれだけ需要がありそうか、
どのターゲットや切り口が反応されやすいのかを、広告を使って確かめていく感覚です。

ターゲット、コンセプト、切り口を変えてテストしていくことで、広告費を闇雲に使うことも避けやすくなります。

今のところは、

  • ターゲットや切り口ごとに3つのクリエイティブを作る
  • 3,000インプレッションごとにCTRを見る
  • 数字を見ながら次に回すものを選ぶ

という形で進めようとしています。

CTRの良いものを自動的に採用し続ける仕組みを作れれば、結果的に「反応の良い切り口」だけが残っていく状態になります。

ここが面白いところで、これは単なる広告運用の話にとどまらず、サービスや商品の方向性、ひいては経営戦略そのものにも影響してくると感じています。

人間が感覚や経験だけで判断するよりも、市場の反応を数字として淡々と集めていく方が、冷静な意思決定につながる場面も多いはずです。

最終的な方向性や判断基準は人が持ちつつ、日々のテストや選別といった作業はAIと自動化に任せていく。
そんな役割分担をイメージしています。

これを人が手作業でやろうとすると、かなりの時間と労力がかかります。
だからこそ、こうした仕組みを一つずつ作りながら、経営を少しずつ自動化していこう、というわけです。